保育士を辞めた12の理由

保育士の仕事

保育士の仕事は素敵な仕事。やりがいのある仕事。そう思い頑張っている人が多いと思います。私も、その思いで続けてきましたし、一緒に働いていた同僚達も「辞めたい」けど「辞められない」という人は多かったです。では、どのような理由で「辞めたい」と思ったのか、ギュっとまとめて12個ありましたので、一つずつ紹介したいと思います。

1.休憩がない

私たちの保育園は休憩はそれぞれ工夫して取るという雰囲気がありました。また、「休憩」の概念がそれぞれ違う認識で、「給食の時間は休憩」「お昼寝の時間は休憩」と思う人もいれば、「子どもから離れることが休憩」と思う人もいました。私は後者だったので、「休憩していない」と感じ、疲れが回復することがありませんでした。
給食の時間は食べながらも配膳をしたり、こぼれた片づけをしたり、トイレへ付いて行ったりします。お昼寝中は寝ない子もいますし、その時間に連絡帳や日誌などの書類を書きます。
保育園によっては、「休憩代替え」という担任が休憩に入っている間、子どもを見る保育士が居るそうです。

2.サービス残業

子ども達が帰って(延長保育へ移動して)から、終礼に出て、掃除をし、その間に延長保育の子の対応をしていたりするのでこの時点で定時です。
次の日の準備や書類を書くと定時は過ぎます。書類を書かずに帰れば溜まっていきます。
月に1回のクラスだよりは就業時間内にはできないので休みの日に持ち帰って制作しました。

3.人間関係

大勢の保育士が居れば、保育感の違う人がいるのは当然でした。子どもに対して優しい先生も厳しい先生もいます。それぞれ子どものことを思っての対応だったりするので話し合いをもっても自分が引いてしまったり、遠慮してしまったりすることもありました。また、クラスで複数担任の保育士の対応の仕方が違うと、子ども達も戸惑うので可哀そうな思いをさせてしまこともありました。

4.仕事用品自腹

私が自分で買っていたのは「急に必要になった物」や「ご褒美シール」です。急に明日使いたいと思い、教材庫に無いものは帰りに100均に寄って買って帰ってしまいました。ご褒美シールは子ども達が喜ぶキャラクターのものが提携を結んでいる店や会社に無かったりするので自分で買っていました。

5.マルチタスク

様々なことが同時進行します。例えば泣いている子を抱っこしながらトイレへ付いて行ったり、同時に何人もの要求に応えたりするので、大事な書類をどこに置いたか忘れたり、何しに来たか忘れたりすることが日常茶飯事でした。「考える」ということが難しくなることもありました。

6.仕事の内容が曖昧

どんな職業もそうかもしれませんが、何をするかは明確に決まっているわけではないので、自分でも正解なのかわからず不安になることがありました。評価も同じで成果が目で見えるものではないので不安でした。
自分では最低限の目標として「子どもに怪我をさせないで返す」「子どもの人権を大切にする」ということを毎日考えていました。

7.ルールが変わる

問題が起こるたびにルールが設定され、ルールが変わります。また、感染症が流行した時には保護者にも共有していただくルールがあり、やっと覚えたと思ったら、また変わり・・・さらに、変わったことを知らず・・・(涙)

8.体力の限界

昔はもっと子ども達と鬼ごっこをして走り回っていたのに・・・毎日疲れすぎて気持ちもどんよりしてしまっていました。そんな時は筋トレをすると調子が良くなるのですが、なかなか長続きしませんでした(笑)。

9.人手不足

担任保育士が休む時は代替え保育士がクラスに入ってくれますが、急な休みの時などは保育士が足りない状態で保育をします。自分のクラスではなくても手伝いに行ったりして、普段とは違う環境に疲れも増します。また、自分が風邪をひいたときなど急に休む時は申し訳ない気持ちになります。

10.事故が起こりそう

人手不足からのマルチタスクが加速して行き、集中力が無くなります。また急な反応が出来なかったり、危険を予測できなかったりしました。ヒヤリハットが起こるたびに報告し合い気を付ける体制ではありましたが、どうしても死角ができてしまうこともあり、「事故や怪我が起きたらどうしよう」と恐怖でいました。

11.土曜出勤

体力の限界と同じような理由になってしまいますが、「疲れ」が回復しないまま、土曜出勤はキツかったです。土曜日は、「希望保育」や「祭りの参加」があります。
土曜保育は市内の保育園の園児が1か所に集まって保育をするのですが、正規職員は1名だけなので、責任重大です。
「祭りの参加」は任意ですが、欠席の理由を報告しなければなりません。
これらの土曜出勤は給料ではなく、代休(他の日に休み)です。

12.尊敬する先輩が辞めていく

仕事をしていく中で、道しるべとなる尊敬できる先輩の存在は大事です。そんな先輩方が、次から次へと辞めていきました。体調不良だったり、人間関係だったり・・・「手を抜けない」、「自分より子どもを尊重する」、そんなカッコイイ保育士が潰れてしまうのです。

 

まとめ

保育士を辞めた理由を考えたら、いろいろ出てきましたが、結局のところ「疲れてしまった」ということだと思います。

 

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